マッチング拠出

マッチング拠出

マッチング拠出とは、企業型の確定拠出年金の加入者である従業員が、「自分で」掛金を「上乗せして」支払うことができる制度です。
確定拠出年金企業型は、通常、「会社が」掛金を支払う仕組みとなっています。掛金の上限は、確定拠出年金以外の企業年金、確定給付企業年金や厚生年金基金の有無で異なります。これらの企業年金がなければ、確定拠出年金企業型の掛金の上限は55,000円/月、あれば27,500円です。しかし、必ずしもこの上限額一杯まで会社が掛金を支払うわけではありません。
2012年1月の法改正より、加入者も所定の範囲で事業主の掛金に上乗せして掛金を支払うことができるようになりました。これが「マッチング拠出」の制度です。つまり、掛金の上限額に対して使い残している分を、マッチング拠出を使うことで埋めることができるのです。マッチング拠出は規約に定めれば導入可能です。仮に会社でこの制度を使うことになっても加入は任意でできます。

所得控除による節税

マッチング拠出の加入方法についてご紹介しましょう。マッチング拠出の加入は、勤務先の企業がいまの確定拠出年金企業型に上乗せして制度を導入するかどうかで決まります。勤務先で導入されればマッチング拠出に加入できますし、導入されなければ加入できません。
その際会社は、確定拠出年金企業型の上乗せとしてマッチング拠出か確定拠出年金個人型のiDeCoを選択していずれかを導入します。確定拠出年金企業型は会社が掛金を負担するため、生命保険料控除などと同じく加入時に所得控除はありません。しかし、マッチング拠出やiDeCoは自分で掛金を負担します。その分については掛金の全額が所得控除の対象になって節税になります。
難しい計算はありませんので、月々2万円マッチング拠出に加入すれば、年間24万円控除されます。これはiDeCoでも同じです。税率が違うため、節税額は本人の年収によって変わりますが、自費だからこそ節税効果もあるのです。

企業型確定拠出年金のデメリット

企業型にもデメリットは存在する

運用に精神的な負担がかかることもあり

良いことばかりの企業型の確定拠出年金にもデメリットはあります。掛ける期間が長いので(60歳以降まで)、一般の金融商品のように途中で換金することはできないのです。

老後の資産にするという目的の上では、そのほうが貯まりますし、当たり前のことですが、急な出費があったとしても当てにはできなくなります。

また、マッチング拠出(個人で掛金の上乗せ)が可能だったとしても、無理をしてしまうと、日々の生活に支障が出てしまうことも考えられます。

生活が破綻しないよう、くれぐれも注意することが大切です。他にも、運用商品は企業型では限定されますから、その中でどのようにしたら良いかは、自分で知識をつけて勉強していかなければならなくなります。万が一、最終的に資産を減らすようなことになっても、運用は自己責任ですから、誰も責めるわけにはいかないのです。

さらに、企業型の確定拠出年金に加入すれば、社会保険料も軽減されますから、老齢厚生年金受給額が減額されることにもなります。これらを踏まえて上手な運用をしていかなければならないでしょう。

あまりお金のことを考えるのが得意ではない方にとっては、精神的に相当な負担がかかるでしょう。

デメリットはメリットの裏返し

デメリットはメリットの裏返しです。例えば、運用次第で掛金の金額より増えていくとか、運用益は非課税だとかいっても、将来の老後の最終的な年金資産は予想できないため、人によっては不安材料になるかもしれません。

最低でも元本割れにならないようにする、運用の悩みは尽きないでしょう。また、ポータビリティができるといっても、勤務期間が3年未満なら、運用資産の持ち運びができない可能性があります。このようなデメリットを知ることは必須で、結局は、自分が損をしないようにしていかなければ、誰がしてくれるものでもありませんから。

前向きに考えれば、投資や税金に詳しくなり、デメリットをデメリットと感じなくなることが一番でしょう。